大手証券会社4社が大幅増益 2024年度決算概況

2024年度における大手証券会社5社の通期決算が公表された。株式や投資信託の販売が堅調であったこと、加えて企業の合併・買収(M&A)の活発化に伴い助言収入が増加したことから、5社中4社で最終利益が前年度比で大幅に増加した。 具体的には、野村ホールディングスが最終利益3,407億円(前年度比約2倍)と過去最高益を記録したほか、大和証券グループ本社が1,543億円(同27%増)、三菱UFJ証券ホールディングスが738億円(同16%増)、SMBC日興証券が727億円(同26%増)となった。一方、みずほ証券の最終利益は1,470億円であったが、繰延税金資産の計上により利益が押し上げられた前年度と比較すると10%減少し、増益となったのは4社にとどまった。 各社とも、資産運用への関心の高まりを背景に株式や投資信託の販売が堅調であり、また、企業によるM&Aや株式・社債の発行が活発であった…

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久留米大学附設中学校・高等学校

概要 久留米大学附設中学校・高等学校(英:Kurume University Junior and Senior High School)は、福岡県久留米市野中町に所在する私立の中高一貫校である。設置者は学校法人久留米大学であり、1950年に創立された。男女共学で、併設型の中高一貫教育を提供している。略称は「久留米大附設」または「附設」とされる。所在地は福岡県久留米市野中町20-2である。 沿革 1950年、久留米大学商学部の敷地内に高等学校を設立した。その後、1968年に現在地へ移転、翌1969年には中学校を設立し、中高一貫教育を開始した。2005年度より高校が男女共学化され、2013年度から中学も男女共学となっている。男子寮「扶桑学寮」も校内に設置されている。 教育理念・方針 建学の精神は「国家社会に貢献しようとする、為他の気概をもった誠実・努力の人物の育成」であり、教育方針としては「…

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日産、追浜・湘南の国内2工場閉鎖案浮上—経営再建へ工場再編加速

日産自動車は経営再建の一環として、グループ全体で2万人規模の人員削減とともに、世界で7つの工場を閉鎖する方針を示している。その中で、国内工場についても再編が検討されており、神奈川県横須賀市の追浜工場と、平塚市の日産車体湘南工場が会社の計画案に含まれていることが関係者への取材で明らかになった。 追浜工場は1961年の操業開始以来、日産の主力工場として機能してきた。年間生産能力は約24万台、2023年10月時点の従業員数は研究所・試験場を含めて約3900人に上る。一方、日産車体湘南工場は年間約15万台の生産能力を持ち、小型商用車の生産を担っている。しかし、両工場とも近年は稼働率の低下が課題となっていた。 仮に国内工場の閉鎖が実現すれば、1999年の経営危機時にカルロス・ゴーン氏の下で決定された東京・村山工場以来の国内拠点整理となる。巨額赤字を抱える日産は抜本的な構造改革に踏み切る方針だが、雇用…

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ムーディーズ、米国債の格付けを1段階引き下げ

ムーディーズ・レーティングスは2025年5月16日、アメリカ政府の信用格付けを最上位の「Aaa」から「Aa1」へ1段階引き下げたと発表した。これは事実上、米国債の格下げを意味し、アメリカは主要な格付け会社の中で唯一維持してきた最上位格付けを失うこととなった。 今回の格下げの理由について、ムーディーズはアメリカ政府および連邦議会が、歴代にわたり多額の財政赤字を計上し続けてきた点、また利払い費の増大傾向を根本的に転換する政策で合意できていない点を挙げている。今後も歳出の増加に伴い、財政赤字がさらに拡大すると予想されることも格下げの要因となった。 ムーディーズは「アメリカ経済および財政基盤の強さは認識しているが、現状では財政指標の悪化を補い切れるものではない」として、構造的な財政問題への懸念を明確に示している。 なお、ムーディーズは2023年11月にも、アメリカ政府に対する格付け見通しを「安定的…

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紅茶人気が拡大中 コーヒーから紅茶へ――市場の変化と新たなビジネスチャンス

近年、紅茶市場の拡大が顕著である。コンビニ各社や大手カフェチェーンが相次いで紅茶商品の拡充に取り組んでいる。紅茶の魅力が改めて見直され、消費者層の広がりを背景に新たなビジネスチャンスが生まれている。 紅茶の消費額が急増 総務省の家計調査によれば、紅茶の世帯ごとの平均支出額は2022年に652円、2023年に683円、2024年には766円と、わずか2年で大きく増加した。この背景には、コーヒー豆価格の高騰がある。アラビカ種のコーヒー豆は、気候変動等の影響で2023年1月時点の261円(1ポンドあたり)が、2025年1月には534円へと倍増している。 この状況を受け、アレンジの幅が広く、食事やスイーツとも相性が良い紅茶が消費者の注目を集めている。特に若年層や女性を中心に人気が高まっており、業界各社は紅茶市場の成長を新たなビジネス機会と捉え、積極的な商品展開を進めている。 コンビニ各社の紅茶戦略…

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三毛猫の毛色を決定する新遺伝子、九州大学が発見 ― 120年越しの謎に終止符

九州大学の佐々木裕之特別主幹教授を中心とする研究チームは、三毛猫の体毛の色(黒と茶色)を決定する遺伝子を特定したと発表した。発表は5月15日付の科学誌「カレントバイオロジー」に掲載されている。 三毛猫の特徴である白・黒・茶(オレンジ)のまだら模様は、これまで白い毛に関与する遺伝子のみが明らかになっていた。一方で、黒色や茶色の毛を決定づける遺伝子については、120年以上にわたり謎のままであった。 研究チームは福岡市内の動物病院において診療過程で採取された18匹の猫の試料を詳細に解析した。その結果、茶色の毛を持つ猫には、X染色体上の「ARHGAP36」という遺伝子の一部が欠けていることを発見した。さらに追加で調査した50匹以上の猫や、米国の猫遺伝子データベースでも同様の結果が確認された。 この「ARHGAP36」遺伝子は、性染色体のうちX染色体に位置しており、一部が欠損するとメラニン色素の生成…

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年金改革法案、閣議決定 ― 「年収106万円の壁」撤廃と制度見直しの全容

2025年5月16日、政府は年金制度改革に関する関連法案を閣議決定し、国会へ提出した。法案の最大の柱は、いわゆる「年収106万円の壁」と呼ばれる厚生年金加入要件の撤廃であり、パートタイム労働者を中心に200万人超の新規加入が見込まれる。今国会での成立が目指されている。 年金改革の主な内容 本法案では、賃金要件だけでなく、従業員51人以上という企業規模要件も段階的に撤廃され、2027年10月から緩和、10年後には完全撤廃される方針が明記された。厚生年金の適用拡大により生じる保険料負担を軽減するため、企業側の保険料負担を3年間拡充し、その全額を国が支援する仕組みも創設される。 一方、厚生年金積立金を活用した基礎年金底上げ措置は、自民党内から給付水準低下や国庫負担増大を懸念する声が強く、法案から除外された。この判断を巡り、今後の審議で野党側が修正を求める構図が明確となっている。 法案審議と調整の…

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