教育委員会/学校運営協議会/教育課程/教科書使用義務/懲戒と体罰
1. 文部科学省と教育委員会の組織と役割 教育行政は、国レベルの組織と地方レベルの組織によって行われている。国レベルの組織は、内閣および総理大臣、文部科学省および文科大臣と関係省庁である。国レベルの教育行政の主要部を担っているのは文部科学省であり、全国的な視点から教育行政を立案し、教育に関する基準を設定する役割が付与されている。教育を取り巻く問題の多様化・複雑化により、文部科学省による教育行政の運用のみでは問題解決・改善が困難な場合、各省庁との連携した取組がみられるようになっている。 地方教育行政の責任機関として制度化されたのが、教育委員会である。なお、教育委員会制度の意義は次の3点が指摘される。①政治的中立性の確保、②継続性・安定性の確保、③地域住民の以降の反映である。そして、教育委員会の基本理念は地方教育行政の組織及び運営に関する法律に規定されており、教育委員会はこの法律に基づいて…