コカ・コーラの名経営者が「周りの人の言葉」を信じなかった理由

優良顧客ではない店舗に抜き打ち訪問したがった理由  コカ・コーラの世界各地の事業所を訪問したときのことだ。現地のマネージャーに空港で出迎えられた後、コーラの販売が順調に軌道に乗っている顧客の元へ連れて行かれることが多かったという。確かに、自分が担当するエリアの動向を少しでもよく見せようと考えるマネージャーの心理は容易に予測できる。  しかし、キーオ氏はそうした優良顧客リストに入っていない店舗を抜き打ちで訪問したがった。ときには車を止めて目についた店舗に入ってみることもあったそうだ。  この行動で生まれ得る効果は「現場から生まれる本音を聞ける」。それこそ、彼が探していた貴重なサンプルだったのだろう。率直な意見を求め、一般の従業員とじっくり話すことも多かったというエピソードが物語っている。同じ問題点を何人もの従業員から聞くことで、その問題の重要性や詳細まで分かるのだ。  世辞や賞賛の言葉に溢れ…

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