大手証券会社4社が大幅増益 2024年度決算概況

2024年度における大手証券会社5社の通期決算が公表された。株式や投資信託の販売が堅調であったこと、加えて企業の合併・買収(M&A)の活発化に伴い助言収入が増加したことから、5社中4社で最終利益が前年度比で大幅に増加した。 具体的には、野村ホールディングスが最終利益3,407億円(前年度比約2倍)と過去最高益を記録したほか、大和証券グループ本社が1,543億円(同27%増)、三菱UFJ証券ホールディングスが738億円(同16%増)、SMBC日興証券が727億円(同26%増)となった。一方、みずほ証券の最終利益は1,470億円であったが、繰延税金資産の計上により利益が押し上げられた前年度と比較すると10%減少し、増益となったのは4社にとどまった。 各社とも、資産運用への関心の高まりを背景に株式や投資信託の販売が堅調であり、また、企業によるM&Aや株式・社債の発行が活発であった…

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3メガ銀、純利益4兆2400億円で過去最高 関税リスクにも警戒

2025年3月期の3メガバンクグループ3社の決算数字が5月15日に出そろった。純利益は三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループのいずれも過去最高を更新し、3社合計で前年同期比7.9%増の4兆2400億円に達した。金利上昇による利ざや拡大、企業向け貸出金の増加、政策保有株の売却が好調を後押しした格好だ。 主な好業績要因は国内金利の上昇である。日本銀行は2024年3月にマイナス金利を解除し、同年7月と2025年1月に追加利上げを実施した。この結果、銀行の主要収益源となる預金金利と貸出金利の差――いわゆる利ざや――が大きく広がった。 貸出金残高も増加傾向にある。大企業を中心とした資金需要は依然として強く、国内外での貸出が堅調に伸びた。また、取引先企業との関係維持を目的に保有していた政策保有株の売却が収益改善に寄与した。 個別には三菱UFJフ…

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