①資産除去債務とは何か。
資産除去債務とは、会社が資産を使用して事業を行った結果、将来的にその資産を撤去・廃棄する際に発生する債務のことを指す。主に石油や鉱山などの採掘・生産業界で見られる概念である。
②資産除去債務の会計処理はどのようになっているか。
資産除去債務の会計処理では、資産を取得した際に、その資産の使用に伴って将来的に発生する資産除去債務の現在価値を、資産の原価に含める。そして、資産の減価償却費用として、その除去債務の現在価値を使用期間に応じて費用計上する。こうすることで、資産を取得した際の費用を将来に分散し、適切な時期に資産除去に必要な資金を確保することができる。
③なぜ②のような会計処理になっているか。
このような会計処理になっているのは、資産除去債務が将来にわたって発生するものであり、事業を行う上で欠かせない費用であるためである。資産除去債務は、事業終了後に資産の撤去・廃棄を行う際に発生する費用であり、適切に処理しないと将来の負担が大きくなる恐れがある。この会計処理により、会社は将来の負担を事前に計上し、事業活動に必要な適切な資金配分を行うことができる。また、会計処理上では減価償却費用として計上されるため、収益と対応させることで、収益認識と費用計上の適切なマッチングを実現している。