東京電力ホールディングスは27日、2022年3月期連結決算について、純損益を前回予想の670億円の黒字から160億円の赤字に下方修正したと発表した。燃料高により調達コストが一時的に拡大するため。赤字になれば福島第1原発事故後に収益が悪化した13年3月期以来9年ぶり。
東電は柏崎刈羽原発(新潟県)が核物質防護の不備問題で再稼働が見通せず、火力発電に頼らざるを得ない状態だ。新型コロナウイルス禍からの各国の経済回復で、液化天然ガス(LNG)や原油は需要が拡大し価格が高騰しており、調達コストは今後も膨らみそうだ。