
日産自動車は業績悪化に対応するため、国内外においてさらに1万人の人員削減を実施する方針を固めた。この削減により、昨年11月に発表した9千人と合わせて、社員全体の約15%に相当する約2万人を対象とする大規模リストラとなる。正式な発表は近く行われる見込みである。
同社は2025年3月期決算において最大7,500億円の赤字を見込んでおり、この赤字見通しは同社史上最大規模である。生産能力の2割削減と9千人の人員削減は既に発表済みであったが、4月に就任したイバン・エスピノーサ社長のもとで再建計画を再度精査した結果、追加的なコスト削減策として人員削減が不可避と判断されたものである。今後はコスト構造の抜本的な見直しと事業競争力の強化を最優先し、再建を急ぐ方針である。