大阪市立大は19日、奈良市在住の川村邦夫さん(86)に博士の学位記を手渡した。川村さんは2016年に入学し、戦時下に自身が過ごした満州の研究に取り組んで学位論文をまとめた。川村さんは別の分野でも既に博士号を取得している。
論文のテーマは、満州における日本人への中国語教育の影響について。川村さんは「年齢を忘れ、先生やゼミ生と一緒に議論できた。ふるさとの満州が懐かしかったことが、研究の原動力だったのかもしれない」と振り返った。新型コロナウイルス禍の中、リモートで研究を続けたという。
国内では95歳や88歳で博士号を取得した例がある。