仕掛研究開発費について


① 企業結合時において、取得企業が取得対価の一部を研究開発費に配分した場合、当該金額を仕掛研究開発費などと呼ぶ。現行の日本の会計基準上、仕掛研究開発費はどのように会計処理するか答えなさい。

現行の日本の会計基準(J-GAAP)において、仕掛研究開発費は取得対価の一部として取得企業が配分した場合でも、研究開発費として費用化される。つまり、取得対価の一部を仕掛研究開発費に配分した場合でも、その金額はすぐに費用として計上され、費用として損益計算書に反映される。

② 仕掛研究開発費については、資産計上すべきとする見解と費用計上すべきとする見解が考えられる。それぞれの見解の論拠を述べなさい。
仕掛研究開発費について、資産計上すべきとする見解と費用計上すべきとする見解の論拠

資産計上すべき見解の論拠
・研究開発費を資産として計上することで、将来の経済的利益が期待される研究開発活動の実績を財務諸表上に反映することができる。
・仕掛研究開発費は、まだ完了していない研究開発プロジェクトの進行中のコストを表すため、未来の収益を生み出す潜在的な価値を持つと考えられる。
・資産として計上された場合、研究開発費のキャッシュアウトが一時的に反映されるだけで、将来の収益とのマッチングを図ることができる。

費用計上すべき見解の論拠
・仕掛研究開発費は、まだ未完成の研究開発プロジェクトの進行中のコストであり、将来の収益確定が不確実なものが含まれている。
・現時点では収益確定の根拠がなく、未来の経済的利益が得られるかどうか不明瞭であるため、費用として即時に計上すべきである。
・費用として計上した場合、収益と費用のマッチングが適切に行われ、財務諸表の信頼性が高まる。

現行の日本の会計基準では、費用計上すべき見解が採用されている。これは、研究開発活動の将来の成果や収益が不確実であるため、即時に費用として計上し、将来の収益との適切なマッチングを行うことが重視されているためである。


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