人間の安全保障について


 国家全体ではなく個々の人間に着目し、紛争・テロなどの恐怖や貧困などの欠乏から人々を解放し、自立するための能力を強化することによって、個人の生存・生活・尊厳を確保することである。

 また、人間の安全保障は従来の国家安全保障の概念の問題性と限界を明らかにし、国家安全保障では扱われなかった問題領域に対して認識が広がった点には大きな意義がある。ただし、人間の安全保障は国家安全保障概念にとって代わるものではなく、安全保障概念をより包括的かつ豊かにするものであり、国家の安全保障と人間の安全保障は相互補完的であり、ともに軽視できるものではなくなっている。


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