三井住友FGとソフトバンク、OliveとPayPayの連携を開始


三井住友フィナンシャルグループ(FG)とソフトバンクは、両社の金融サービス連携に向けた包括提携を結ぶことを発表した。本連携では、三井住友FGの個人向け総合金融サービス「Olive(オリーブ)」と、ソフトバンク系のスマートフォン決済サービス「PayPay」をシステム的に接続し、ユーザーに新たな決済体験を提供する。ソフトバンクが保有する生成AI技術を活用し、決済データに基づくビジネス展開も視野に入れている。

図表によれば、PayPayなどコード決済の利用額は増加傾向にある。本提携はこうした市場の拡大機運を背景に、双方の登録者ベースを共有し、顧客層の裾野を広げることを狙いとしている。PayPayの登録者数は約6,900万人、Olive利用者数は約500万人にのぼり、若年層を中心に利用促進が期待される。

Oliveは専用カードとスマートフォンアプリを用い、銀行・証券をはじめとする多様な金融サービスを一元提供するプラットフォームである。これまでクレジット払い、デビット払い、ポイント払いの三方式に対応していたが、本連携によりPayPay残高での支払いが追加される。さらに、Visa加盟店でOlive専用カードを利用した際に付与されるVポイントと、PayPay決済で獲得したPayPayポイントを相互に交換可能な仕組みを構築し、ユーザー利便性の向上を図る。

両社は5月15日に記者会見を開催し、連携の詳細を改めて説明する予定である。今後は生成AIを活用したデータ分析やパーソナライズドサービスの開発を通じ、次世代の金融エコシステム創出を目指す。


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